ZEH（ゼッチ）とは、
「Zero Energy House（ゼロ・エネルギー・ハウス）」の略で、
住宅において年間のエネルギー消費量がゼロとなることを目指した
設計・施工の基準です。
具体的には、住宅の省エネルギー性能を高め、
太陽光発電などの再生可能エネルギーを利用することで、
エネルギー収支をゼロにすることを目指します。
ZEHは、地球環境への配慮とともに、
住宅のランニングコストを抑える目的でも重要視されています。

特徴
　・省エネルギー設計：
　　ZEH住宅は、断熱性能や高効率設備を取り入れることにより、
　　冷暖房や照明などのエネルギー消費を削減します。
　　高い断熱性を持つことで、外気の影響を抑え、
　　安定した室温を維持できます。

　・再生可能エネルギー活用：　
　　太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーを利用し、
　　住宅が消費するエネルギーを自給自足できるように設計されています。
　　特に太陽光発電が一般的に導入されます。

　・エネルギー収支ゼロ：
　　年間を通じて、消費するエネルギーと生成するエネルギーの合計が
　　ゼロとなるように設計されます。
　　余剰エネルギーは、電力会社に売電することも可能です。

重要ポイント
　・建設基準の確認：
　　現場監督は、ZEH基準に従った設計と施工を確認する必要があります。
　　特に省エネルギー性能や設備の選定が重要です。
　　断熱性能、設備の効率、太陽光パネルの設置位置など、
　　すべての要素が適切に計画されているか確認しましょう。

　・高性能設備の導入：
　　ZEHの実現には、省エネルギー設備（高効率の給湯器、冷暖房設備など）や、
　　エネルギーを生成する設備（太陽光発電、蓄電池など）が必要です。
　　これらの設備が計画通りに設置されているチェックすることが
　　現場監督の責任となります。

　・施工時の品質管理：
　　ZEH住宅では、建物の断熱性能や気密性が特に重要です。
　　施工ミスがあるとエネルギー消費量が増加し、
　　目標とするゼロエネルギーを達成できなくなる可能性があります。
　　施工精度の向上を常に意識して作業を行う必要があります。

現場管理における重要性
　現場監督は、ZEH住宅の施工において、
　設計通りの性能を確保するための管理が重要です。
　エネルギー効率が高い住宅を作るためには、
　現場での施工管理が一貫して行われることが求められます。
　また、ZEH住宅では、建材の選定や設備の設置に関する専門知識も
　必要となるため、最新の技術や基準を理解しておくことが
　現場監督としての重要な役割です。

関連用語
　・省エネルギー住宅：
　　エネルギー消費を抑えた住宅のこと。
　　ZEHは省エネルギー性能を高め、
　　再生可能エネルギーを利用する住宅の一形態です。

　・太陽光発電：
　　ZEH住宅において、再生可能エネルギー源としてよく使用される設備で、
　　太陽光を電力に変換します。

　・エネルギー収支：
　　住宅が消費するエネルギーと、生成するエネルギーの合計。
　　ZEHはエネルギー収支をゼロにすることを目指します。

　・断熱性能：
　　建物の外部との熱の出入りを抑える性能。
　　ZEH住宅では断熱材や窓の選定に特に配慮します。