壁量計算は、建物の耐震性を確保するために、必要な壁の面積や配置を計算する工程です。
この計算は、特に木造建築や小規模建物で重要です。
壁量計算を行うことにより、建物が地震などの外力に耐えられる強度を持つことを確認します。

特徴
　・耐震性の確保:
　　壁量計算は、地震などの外力に対して建物の強度が十分であるかを計算するための重要な作業です。
　　これにより、建物の壁がどれだけ強固であるべきかが明確になります。

　・計算基準:
　　壁量計算は、建築基準法に基づいて行われます。
　　建物の規模や地域の地震リスクに応じて、必要な壁の面積が算出されます。
　　具体的には、建物の長さ、階数、壁の高さなどを考慮して、適切な壁量を決定します。

　・構造の安全性:
　　この計算に基づいて壁の配置が決定されるため、建物全体の構造的な安全性が確保されます。
　　壁が不十分であると、地震の揺れや風圧に対して建物が倒壊する危険性が高まります。

重要なポイント
　・法的要件の遵守:
　　壁量計算は建築基準法に従って行わなければなりません。
　　法律に基づいた計算をしないと、建物が耐震基準を満たさず、検査が通らない場合があります。

　・現場監督の確認:
　　現場監督は、設計段階で計算された壁量が施工段階で適切に反映されているかを確認する役割があります。
　　壁の設置位置やサイズが設計図に合致していることを確認することが求められます。

　・壁量の不足によるリスク:
　　壁量が不足していると、建物の耐震性が低下し、地震の揺れに対して不安定になります。
　　このため、壁量計算に基づいた適切な壁設置が非常に重要です。

現場監督としての重要性
　現場監督は、壁量計算に基づいた設計図を理解し、その通りに施工が行われているかを確認する責任があります。
　壁量が不適切だと、建物の安全性に大きな影響を及ぼすため、
　施工前に設計図と照らし合わせて壁量の計算結果が反映されているかを確認しなければなりません。

　また、施工中に変更があった場合は、再計算が必要となることもあります。
　そのため、壁量に関する知識を十分に理解し、現場での変更にも対応できるようにすることが求められます。

関連用語
　・耐震設計:
　　建物の構造を地震に耐えうるように設計すること。壁量計算はその一部です。

　・構造計算:
　　建物全体の強度や耐久性を計算する工程で、壁量計算も含まれます。

　・建築基準法:
　　建物の設計や施工において守るべき法的な基準を定めた法律。
　　壁量計算における基準もこの法律に従います。