ルーフドレーン

ルーフドレーンとは、陸屋根(平らな屋根)の雨水を外部へ排出するための排水用部品です。
主に鋳物製で、防水層や設置部位に応じた種類が存在します。
建物の防水性能を左右する重要な要素であり、適切な施工と管理が必要です。
特徴
・種類が豊富
使用場所や防水層の種類に応じて以下のようなバリエーションがあります:
横型・縦型:排水の方向によって選択。
防水層別:アスファルト防水用、モルタル用、防水シート用など。
設置部位別:陸屋根用、バルコニー用、フロアー用など。
・漏水リスクが高い部位
ルーフドレーン周辺は、施工不良や経年劣化による漏水事故が多発するため、特に注意が必要です。
・経年劣化の影響
長年使用すると、排水口と排水管の接合部が剥がれやすくなり、点検や交換が必要になります。
・建物診断の必須項目
特にマンションの大規模修繕工事では、ルーフドレーンの状態を診断することが重要です。
重要ポイント
現場監督としての注意点
・防水層との適合性確認
使用する防水層に適したルーフドレーンを選定し、適切に施工することが大切です。
不適切な選定や施工は漏水の原因となります。
・設置前の表面処理
ドレン表面のさびや付着物は十分に除去してください。
これにより、接着力を確保し、防水性能を高めることができます。
・定期的な点検と交換
経年劣化を考慮し、排水口と排水管の接合部を定期的に点検し、必要に応じて交換することが漏水防止につながります。
・防水層との接合部施工
防水層とルーフドレーンの接合部分は特に重要で、確実にシール材を適用し、水の浸入を防ぐ施工が求められます。
現場管理における重要性
・建物の防水性能維持
ルーフドレーンの状態が悪いと漏水事故が発生し、建物全体の劣化を招く可能性があります。
これを防ぐためには、適切な施工と維持管理が不可欠です。
・雨水排水の効率化
雨水の滞留は屋根や建物の劣化を加速させるため、
ルーフドレーンの適切な設置と運用は建物の耐久性を保つうえで重要です。
・大規模修繕時のチェック項目
修繕工事では必ずルーフドレーン周辺の診断を行い、劣化箇所の修繕や交換を実施してください。
関連用語
・陸屋根(フラットルーフ)
平らな屋根のこと。ルーフドレーンが主に設置される場所。
・排水管
ルーフドレーンから雨水を地上や排水施設に流す管。
・防水層
雨水の侵入を防ぐための層。
アスファルト防水、シート防水、塗膜防水などがある。
・シール材
接合部に使用される材料で、防水性を高める役割を果たす。