剛性とは、建物や構造物が外部からの力（荷重や振動など）に対して、
変形しにくい特性を示すものです。
強度と関連があり、建物がどれだけ力に耐えられるか、
または力を受けたときにどれだけ変形を抑えられるかを示す重要な指標です。
特に、地震などの外部力を受けた際に、剛性が高い構造は、
建物の安定性が保たれ、損傷を最小限に抑えることができます。

特徴
　・力を受けても変形しにくい:
　　剛性が高い構造物は、外部からの力（風圧や地震など）に対して
　　大きな変形を防ぎ、建物を安定させます。

　・荷重を効率的に分散:
　　剛性の高い構造は、荷重を効率よく構造全体に分散し、
　　過度な負担を特定の部位にかけることを避けます。

　・耐震性向上:
　　特に地震時に剛性が高い構造は、揺れを最小限に抑えるため、
　　建物の安全性に寄与します。

重要ポイント
　・適切な設計:
　　剛性を高めるためには、設計段階での正しい材料選定と配置が重要です。
　　例えば、鉄筋コンクリートや鋼構造の使用などが剛性を向上させます。

　・バランスが重要:
　　剛性が高すぎると、地震時に過剰な応力がかかり、
　　逆に破壊が進む可能性もあります。適切なバランスを保つことが重要です。

　・現場での確認:
　　現場監督は、構造物が設計通りに施工されているかを確認し、
　　剛性を確保するための適切な施工が行われているかを監視する
　　役割を担います。
　　施工中の不適切な材料の使用や配置ミスがないように注意を払いましょう。

現場管理における重要性
　剛性は建物の耐震性や安定性を決定づける非常に重要な要素です。
　現場監督は設計図通りに剛性を保つために、
　資材の選定や施工方法が正しく実施されているかを
　確実に確認する必要があります。また、剛性を適切に保つことで、
　建物が外的要因から受ける影響を最小限に抑え、
　長期的な耐久性を確保することができます。
　現場監督としては、強度計算や構造チェックなどの作業を通じて、
　剛性を守るための重要な役割を果たします。

関連用語
　・耐震設計: 建物が地震に耐えるための設計。
　　　　　　　剛性が高い構造は耐震設計において重要な役割を果たします。

　・荷重分散: 構造物が受ける荷重を均等に分けること。
　　　　　　　剛性が高い構造は荷重分散が効率的に行われます。

　・構造解析: 剛性や強度を計算して構造の安定性を確認する作業。