エレベーターピット防水

重要度:未設定です
分類名:
追加日:
2023/8/24
エレベーターが停止する最下階の床面の下には「ピット」と呼ばれる空間が有り、
エレベーターを運用する上で必要な機材があります。
その深さはエレベーターの速度によって違います。
エレベーターピットは地下に存在するものですので、
建築時の基礎を作る際に型枠を組みコンクリートを打ち込んで造ります。
この際にコンクリートの打ち継ぎ部には止水板や水膨潤性シール材(水膨潤による止水性能を持つシール材)を施工し
防水することが一般的です。
エレベーターピットは地下にあり、人の往き来もなく特段換気設備も施されない場所です。
その為、湿度が高く結露しやすい環境となります。
また、地上部のコンクリートがひび割れたりすることで雨水が流れ込んだり、
コンクリート壁の向こう側(地中)から湧水が浸水してくる事もあります。
そうなるとピット内に水がたまってしまいます。元々湿度が高い環境ですので水がたまってもなかなか蒸発しません。
建築後1年やそこらで水がたまることは通常は考えにくいですが、経年劣化で地上部や地中部のコンクリートがひび割れて、
そこから浸入した雨水などがたまってしまうことが少なからずあります。
これを放っておくとエレベーター機器の腐食が起こる可能性も高く、場合によっては漏電してしまう可能性すら有ります。
錆の原因にとどまらず、バクテリアが発生して異臭を発したりボウフラが湧いたりして衛生面でもよく有りません。