ラグスクリュー

ラグスクリューとは、木材に使用する大型のネジで、
主に耐震性を確保するための金物の固定や火打ち金物の留め付けに使用される重要な建築部品です。
このネジは、通常の木ネジでは強度が不足する場合に使われるため、しっかりとした固定が求められる部分に使用されます。
ラグスクリューの頭はナットのような形状をしており、スパナを使って強力に締め付けることができます。
特徴
・強力な締め付け力
ラグスクリューは、太さがあり、締め付け力が強いため、木材同士や金物をしっかりと固定することができます。
強力に締めることができるため、耐震性の確保や、長期間の使用に耐えることが求められる部分に使われます。
・下穴を掘って使用
ラグスクリューは、通常の木ネジと違い、下穴を掘ってから使用することが必須です。
これにより、ネジの締め付けがしっかりと行われ、木材を割るリスクを減らすことができます。
・木材を割るリスク
強力に締め付ける一方で、木材を割る危険性もあります。
特に木材が乾燥している場合、締め付け過ぎによって割れてしまうこともあるため、慎重な取り扱いが必要です。
・名称の違い
現場では、ラグスクリューはコーチボルトとも呼ばれることが多く、一般的にはこの名称で通じることがほとんどです。
現場監督として重要なポイント
・適切な使用場面の選定
ラグスクリューは、木材の強力な固定が求められる部分に使用しますが、
耐震性が重要な部分や火打ち金物の固定など、負荷のかかる場所での使用が多いです。
現場監督として、使用すべき箇所を適切に判断することが求められます。
・下穴の重要性
ラグスクリューを使用する際には、必ず下穴を掘ることが重要です。
これを怠ると、木材が割れてしまう可能性が高くなるため、
下穴の適切な深さや位置を確認してから作業を進めるようにします。
・締め付け時の注意点
強力な締め付け力があるため、木材が割れないように注意深く締める必要があります。
特に、木材が乾燥している場合は、過度に締めすぎないように注意しましょう。
・使用する工具の確認
ラグスクリューの締め付けにはスパナを使用することが多いため、
作業時には適切なサイズのスパナを準備し、効率的に作業を進めるために工具の確認を忘れずに行いましょう。
関連用語
・コーチボルト:
ラグスクリューと同じように使用される、木材に取り付けるための大型ボルト。
ラグスクリューとは異なり、ボルトの形状を持つ。
・耐震性:
建物が地震に耐える力。ラグスクリューは、耐震性を高めるために重要な金物として使用される。
・火打ち金物:
木造建築において、横揺れや引っ張りに耐えるために使用される金物。
ラグスクリューはこれを固定するために使用される。
・下穴:
ネジやボルトを打ち込む前に、事前に小さな穴を開けること。
木材の割れを防ぐために重要。
現場管理における重要性
ラグスクリューは、耐震性や構造強度の確保に重要な役割を果たします。
現場監督としては、ラグスクリューの使用場所やその取り付け方法について理解しておくことが求められます。
適切な工具の選定と下穴の掘り方を含む、細部への配慮が施工品質を左右するため、
作業時のチェック体制をしっかりと整えることが大切です。
また、ラグスクリューを過度に締め付けないように注意し、木材の状態に応じた対応をすることも重要です。