連帯保証人

連帯保証人とは、主たる債務者(借りた本人)の債務を、主たる債務者と連帯して履行する責任を負う人のことです。
連帯保証人になると、主たる債務者が返済を滞った場合に、全ての債務を肩代わりして返済する義務が発生します。
また、債務そのものだけでなく、利息、違約金、損害賠償金などの付随的な費用も負担する責任があります。
特徴
・催告・検索の抗弁権がない
通常の保証人にはある「債権者がまず主たる債務者に請求するよう求める権利(催告の抗弁権)」や
「主たる債務者の財産を先に差し押さえるよう求める権利(検索の抗弁権)」が、連帯保証人にはありません。
債権者は主たる債務者を飛ばして、連帯保証人に直接請求できます。
・債務の全額保証
連帯保証人は、主たる債務者が返済不能になった場合、全額の返済義務を負います。
このため、保証人としての責任範囲が非常に広いです。
・契約の慎重性
連帯保証人になる際は、主たる債務者の返済能力や契約内容を十分に確認する必要があります。
重要ポイント
・現場管理における役割
連帯保証人に関する知識は、建設業の契約時に重要です。
特に、下請業者が金融機関とローン契約を結ぶ場合や、施主が住宅ローンを利用する場合に注意が必要です。
現場監督として契約内容を確認する場面で役立ちます。
・債務履行のリスク
万が一、主たる債務者が支払不能に陥った場合、連帯保証人に請求が行くため、
契約時にリスクを十分に説明することが大切です。
・保証契約書の確認
保証の範囲や金額、期間を明確にし、不明点があれば金融機関や弁護士に相談することを推奨します。
現場監督としても契約内容を確認し、適切なアドバイスができるよう準備しておきましょう。
関連用語
・主たる債務者:借りた本人であり、債務を負う主体。
・保証人:主たる債務者が返済不能になった場合に返済責任を負う人。
連帯保証人とは異なり、催告・検索の抗弁権を持つ。
・債権者:お金を貸した側(例:銀行、金融機関)。
・抗弁権:保証人が、主たる債務者に先に請求するよう主張する権利。
現場管理における重要性
・業者選定時のリスクヘッジ
業者や施主が保証人を立てる場合、その責任範囲を十分に理解させることで、契約トラブルを防ぐことができます。
・契約トラブルの未然防止
連帯保証人に関するトラブルは、工事の進行にも影響を与える可能性があります。
契約書に明記された内容を現場監督として確認することが重要です。
・説明責任の遂行
連帯保証人制度のリスクを理解していない施主や関係者に対し、適切に説明する能力が求められます。
特に、初めて住宅ローンを利用する施主に対しては丁寧な対応が必要です。