和家具

和家具とは、主に和室に用いられる家具や調度品の総称です。
この言葉は、近代に西洋家具が日本に入ってきたことを受けて、それらと区別するために使われるようになりました。
和家具は、日本の伝統的な生活様式に合わせてデザインされており、特に床に座る生活を想定した作りとなっています。
特徴
・座る文化に基づくデザイン:
和家具は、一般的に直線的なデザインが特徴で、床に座る生活スタイルを前提に設計されています。
特に座卓やちゃぶ台などは、足を伸ばして座ることができる低い位置に設置されています。
・装飾技法:
和家具には、漆や蒔絵などの伝統的な装飾が施されることが多いです。
これにより、家具に高級感や独特の美しさが加わります。
・機能性:
和家具は、単なる家具としての役割だけでなく、間仕切りや収納としても機能することがあります。
日本の伝統的な家屋では、間仕切りが少なく、家具がその役割を担うことが多かったため、
収納力や可動性を重視した家具が多いのが特徴です。
・種類の豊富さ:
和家具には、さまざまな種類があります。
例えば、桐だんす(衣類収納)、座卓(低いテーブル)、ちゃぶ台(丸いテーブル)、文机(書き物机)、
さらには屏風や蚊帳などの屏障具、座布団や脇息などの座臥具、またこたつや火鉢といった暖房具も含まれます。
これらは、生活に必要不可欠なアイテムとして機能しています。
重要ポイント
・伝統と現代の融合:
和家具は、伝統的な工芸技術を駆使して作られたものが多く、今でもその美しさと実用性が重視されています。
しかし、現代の住宅事情やライフスタイルに合わせて、形や機能が進化しています。
例えば、座布団を使用せず、椅子型の和家具が登場するなど、現代的なアレンジも加わっています。
・現場での使用と重要性:
建設現場での和家具の使用は、主に和室の設計に関連します。
特に日本建築においては、和室を美しく機能的にデザインするために、和家具の選定が重要です。
現場監督や設計者は、和室にどのような和家具を配置するかを考慮する際、
家具の機能性や美しさを両立させることが求められます。
・歴史的背景:
和家具は日本の伝統的な住宅様式や文化に深く根付いています。
間仕切りの役割を果たす家具や、収納家具として使われてきた背景を理解することで、
現代においてもその価値を再評価することができます。
現場管理における重要性
和家具の選定や配置は、特に日本建築の現場においては非常に重要です。
現場監督として、和室の設計が円滑に進むよう、適切な和家具を選び、配置のバランスを取ることが求められます。
特に、和室の使用目的や家具の役割を明確にしておくことで、居住性の向上や美的調和を図ることができます。
また、和家具の素材や工法にも注意を払い、耐久性や維持管理の面からも適切な選定を行うことが必要です。
関連用語
・和室(Japanese room)
・漆(Lacquer)
・蒔絵(Maki-e)
・ちゃぶ台(Chabudai)
・座卓(Zataku)