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ドムス

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分類名:
追加日: 2025/1/7

ドムスとは、ラテン語で「家」や「住居」を意味する言葉で、
特にローマ時代における上流階級や中流階級の個人住宅を指します。
ドムスは、一般的に広くて贅沢な作りを持ち、
大理石の装飾などが施された豪華な住宅でした。
これに対して、庶民向けの集合住宅は「インスラ」と呼ばれていました。
ローマ時代では、ドムスは家の中心に庭を持ち、室内空間が豊富で、
家族や来客を迎えるための専用のスペースが確保されていました。

また、ドムスには「ドメスティック」という言葉の語源があり、
この言葉は家庭や住居に関連する事柄に使われています。
ドムスは最初、個人の住宅としてローマ市内で広まりましたが、
後には「ヴィッラ」や城塞都市としての役割を果たすようにもなりました。

特徴
 ・豪華な装飾:
  ローマ時代のドムスは、大理石など高級素材を用いて装飾され、
  建物全体が非常に贅沢な作りとなっていました。

 ・庭園の存在:
  ドムスは家の中央に庭園(アトリウム)を設け、
  その周囲に部屋を配置する設計が特徴的でした。
  これは、外部からの影響を受けにくい静かな生活空間を提供しました。

 ・プライバシーの確保:
  上流階級の家庭においては、個々の家族のプライバシーが重視され、
  それぞれの部屋や空間が独立して使われる設計がされていました。

重要ポイント
 ・建築スタイルの変遷:
  ドムスは、最初のころは比較的簡素な造りでしたが、時代が進むにつれて、
  より華やかで装飾的な建築様式が取り入れられました。
  特に、豪華なモザイクや壁画が使われ、
  内部空間は非常に視覚的に豊かなものでした。

 ・ヴィッラとの違い:
  ヴィッラは主に郊外の広大な土地に立つ家屋で、
  貴族や上流階級が休息や別荘として使用していましたが、
  ドムスは都市部にあり、住居として常に利用されるものでした。
  両者はその立地や使用目的において異なります。

現場監督としての重要なポイント
 ドムスに関して、現場監督として押さえておくべきポイントは、
 建材の選定や装飾の精度、そして空間設計です。
 現代建設業において、ドムスのような建物を再現する場合、
 高品質な素材を使用した装飾や仕上げを施すことが求められます。
 建設中の品質管理や施主の要望を的確に反映させることが、
 現場監督の大切な役割です。

関連用語
 ・インスラ:
  ドムスに対して、庶民向けの集合住宅を指す言葉です。
  ローマ時代の都市部で見られ、賃貸住宅として使われていました。

 ・ヴィッラ:
  郊外の広大な土地に建てられる豪華な住宅で、
  主に上流階級が利用していました。

 ・ドメスティック:
  「家庭」や「家事」に関連する言葉で、ドムスから派生した語源を持ちます。

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