**補色**とは、色彩学において、相反する色であり、互いに補い合って色を強調し合う関係にある色のことです。
建設業や建物のデザインにおいては、補色は色彩のバランスを取るために重要な役割を果たします。
例えば、外壁や内装のカラーコーディネートにおいて、補色を意識することで視覚的な調和を生み出します。

特徴
　・対照的な色の組み合わせ:
　　補色とは、色相環で反対側に位置する色の組み合わせです。
　　例えば、赤と緑、青とオレンジ、黄と紫などが補色の関係にあります。
　　このような色を組み合わせると、色同士が引き立て合い、強いコントラストを生み出します。

　・視覚的なバランス:
　　建築デザインにおいて補色を活用することで、空間に動きや活力を与えたり、特定の要素を際立たせることができます。
　　例えば、壁に使用する色とアクセントとなる家具や照明器具に補色を使うことが考えられます。

　・色の補完効果:
　　補色は、視覚的に目を引く効果があり、デザイン全体に対して活力を与えることができます。
　　しかし、強い補色同士を多く使用すると、視覚的に過剰な印象を与える可能性があるため、使い方には注意が必要です。

重要ポイント
　・デザインの調和:
　　現場監督は、建物や部屋のデザインにおいて補色を意識することが重要です。
　　例えば、壁の色と床材の色を補色関係にすると、視覚的に非常に目を引く仕上がりになりますが、
　　過剰に使うと落ち着きがなくなるため、適度なバランスが求められます。

　・アクセントとしての使用:
　　補色を強調することで、特定の部分を目立たせることができます。
　　例えば、施設のエントランスやロビーのデザインで補色を用い、来客の視線を自然に導くことが可能です。
　　現場監督は、デザインの意図を汲み取って補色の使用方法を決定します。

　・施工時の配慮:
　　補色を使用する場合、実際に施工する際に色の選定や塗装、仕上げにおいて細心の注意が必要です。
　　補色が強すぎると、建物内で不快な印象を与えることがあるため、慎重に調整が求められます。

関連用語
　・色相環:
　　色の位置関係を示す環状の図で、補色関係は色相環の反対側に位置する色です。

　・トーン:
　　色の明るさや暗さの度合い。
　　補色を使用する際、トーンの違いを考慮することで、調和が取れた色合いに仕上げることができます。

　・アクセントカラー:
　　主に背景色と対照的に使用される色で、補色がアクセントカラーとして活用されることが多いです。

現場管理における重要性
　建設業においては、補色の使い方はデザインだけでなく、工事の完成度にも影響を与えます。
　現場監督は、デザイナーやクライアントと協力し、補色が空間にどのような影響を与えるかを理解し、
　適切に使うことが求められます。
　また、色の選定には慎重を期し建物や施設の目的に合わせた色彩計画を立てることが大切です。
　適切に補色を使うことで、空間に活気を与え、居住性や機能性を高めることができます。