空気音とは、音が空気中を伝わって耳に届く音のことを指します。
建築においては、特に音の伝播を評価する際に使用され、
建物内で発生する音がどのように周囲に伝わるかを示す重要な指標です。
例えば、隣の部屋や階下に音が漏れないようにするために、
音の伝わり方を考慮することが必要です。

特徴
　・空気を伝わる音の性質
　　空気音は、音源から空気中を波動として伝わる音です。
　　音源から直接耳に届くため、伝播の速さや範囲、
　　音の強さが重要な要素となります。
　　空気音は、物体を介して伝わる固体音とは異なり、
　　主に部屋の壁や天井、床などを伝わります。

　・音漏れの原因
　　空気音は、特に薄い壁や天井、隙間がある建材を通して漏れやすいです。
　　そのため、住宅やオフィスなどの建物内で音が気になる場合、
　　壁や床の防音性能を確認する必要があります。

　・騒音の影響
　　空気音による騒音は、隣の部屋や階下の部屋に音が漏れることから、
　　特に賃貸住宅や集合住宅では問題視されます。
　　このため、音の伝播を防ぐために防音材の使用や壁の構造に工夫が求められます。

重要ポイント
　・防音性能の確保
　　空気音を抑えるためには、防音材を適切に使用し、
　　音の漏れを防ぐ設計を行うことが重要です。
　　音が伝わる経路を遮断するために、壁や床の構造や材料を工夫します。
　　音の伝播経路を意識した設計が必要です。

　・建物の構造による音の伝わり方
　　RC造（鉄筋コンクリート）や鉄骨造など、構造によって音の伝わり方は異なります。
　　鉄筋コンクリート構造のような重い壁材は、空気音を防ぐ効果が高く、
　　反対に木造などの軽量な構造は音が伝わりやすくなるため、特に注意が必要です。

　・施工時の配慮
　　空気音を軽減するためには、施工精度の向上が必要です。
　　隙間や継ぎ目があると音が漏れやすくなるため、
　　丁寧な施工を心掛ける必要があります。
　　また、音を吸収する素材を使用することも有効です。

現場管理における重要性
　現場監督としては、空気音の管理は住環境の快適さに直結するため、
　特に集合住宅などでは防音性能の確保が大切です。
　建材の選定や施工方法を適切に計画し、現場での確認を徹底することが求められます。
　施工前に音の伝播経路を予測し、施工後には測定を行うことが重要です。

　防音性能に関する知識は、特に設計段階から施工後の品質管理まで、
　現場監督の業務の中で非常に重要です。
　これにより、住民や利用者にとって快適な環境を提供できるため、
　空気音に関する管理は現場監督にとって重要な業務となります。

関連用語
　・防音材: 音の伝播を抑えるために使用される素材。
　　　　　　吸音や遮音の機能を持つ。

　・遮音: 音を遮ること、または音の伝播を防ぐ方法。
　　　　　空気音を防ぐために重要。

　・吸音: 音波を吸収し、反響を減らす素材や技術。