割り栗石

割り栗石とは、基礎の沈下を防ぐために基礎の下に敷き並べる石のことです。
主に基礎工事の一環として使用され、10cmから15cm程度の大きさに割られた石が使用されます。
割栗石は、基礎の安定性を確保するために地盤に敷き詰められ、地盤の沈下を防ぐ役割を果たします。
施工方法としては、割栗石を手作業で立たせて並べ、
その隙間に目潰し砂利をまいてランマーで突き固めるのが理想的な手法とされています。
しかし、ベタ基礎(広範囲にわたる基礎)が採用されることが増えた現代では、
この手法を省略して直接地業を行うことが一般的です。
特徴
・基礎の沈下防止:
割栗石は基礎の下に敷き並べることで、基礎の沈下を防ぎ、地盤の安定性を確保します。
・手作業での施工:
割栗石を手作業で立たせて並べ、隙間に目潰し砂利を使ってランマーで固めることが理想的とされています。
これにより、強度と安定性が向上します。
・使用条件:
良好な地盤や表層改良された地盤の場合、割栗石を使用しないこともあります。
・地耐力:
割栗石を用いる地盤は、長期地耐力が30〜150kN/㎡の範囲が望ましいとされています。
これにより、基礎工事の信頼性を確保します。
重要ポイント
・ベタ基礎の普及:
最近では、ベタ基礎が一般的に採用されるため、
割栗石の施工は面積が広くなることが多く、手間がかかる点を考慮し、省略されることもあります。
現場監督としては、設計段階での基礎の種類に応じた施工方法を確認し、手順を把握することが重要です。
・地盤の確認:
割栗石を使用する場合、地盤の状態が重要です。
地盤が良好であったり、表層改良が施されている場合には、割栗石を使わないこともあります。
地盤の確認をしっかりと行い、適切な材料を選定することが大切です。
・目潰し砂利とランマー:
割栗石を並べた後、隙間に目潰し砂利をまき、
ランマーでしっかりと突き固めることで、地盤の安定性が高まります。
この作業を丁寧に行うことが、基礎の沈下防止に効果的です。
現場管理における重要性
現場監督として、割栗石の施工状況を確認することは非常に重要です。
地盤が十分に固まっていない場合や、適切にランマーで突き固められていない場合、基礎が沈下する可能性が高くなります。
また、地盤の種類に応じた施工が求められるため、現場の地盤調査結果を基に適切な施工方法を選択する必要があります。
ベタ基礎を採用する場合でも、割栗石を用いた施工が省略されるケースがあるため、設計段階での基礎計画の理解も重要です。
関連用語
・ベタ基礎:
基礎の下部全体にコンクリートを打設し、広範囲で地盤を支持する基礎工法。
・地業:
基礎を作る前に行う、地盤を整えるための作業。
・目潰し砂利:
割栗石の隙間に埋めて、安定性を高めるために使用する細かい砂利。
・ランマー:
地盤を突き固めるための機械。
手作業での突き固めよりも効率的に地盤を締め固める。