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漏電火災警報器

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分類名:
追加日: 2025/1/29

「漏電火災警報器」は、漏洩電流を感知して警報を発する設備です。通称LGRと呼ばれることもあります。
この装置は、漏電火災を未然に防ぐために設置が義務付けられた消防設備であり、主に木造建築や防火対象物で使用されます。

特徴
 ・仕組み
  電気配線や機器の絶縁性能が低下し、大地を通して電流が流れる現象(漏電)を検知します。
  漏電を検知すると警報を発し、火災の発生を未然に防ぎます。

 ・規制・設置義務
  消防法施行令第22条に基づき、指定された防火対象物に設置が義務付けられています。
  設置には国家検定合格品を使用しなければなりません。

 ・専門資格が必要
  設置工事は電気工事士が行います。
  点検・整備は消防設備士(乙種7類)免状取得者のみが実施可能です。

 ・火災の防止
  木造建築における漏電火災(例:ラスモルタル壁内の鉄網を通じた火災)を防ぐ重要な役割を果たします。

現場管理における重要ポイント
 ・設置義務の確認
  対象建物が消防法施行令で定められた防火対象物かどうかを確認します。
  法的な要件に基づき、適切な場所に漏電火災警報器を設置する必要があります。

 ・検定合格品の使用
  設置する警報器は必ず国家検定合格品を使用してください。
  これは安全性を確保するための必須要件です。

 ・定期点検の実施
  設置後は、法定点検を消防設備士が定期的に行う必要があります。
  点検を怠ると、火災防止効果が損なわれるだけでなく、法令違反となります。

 ・施工と管理の分業
  設置は電気工事士、点検整備は消防設備士といった具合に、資格者による分業体制が必要です。
  これを現場監督として正確に把握し、工事計画に反映させることが重要です。

現場管理における重要性
 漏電火災警報器は、火災を未然に防ぐための最前線の設備です。
 特に、木造建築や高齢化社会での防火対象物では、火災リスクを低減させるために重要な役割を果たします。
 また、法令に基づく設置・点検を徹底することで、建物の安全性を確保し、住民の信頼を得ることができます。
 現場監督としては、設置義務の遵守と法定点検の管理が求められるため、計画段階から適切に進めることが大切です。

関連用語
 ・漏電:電気配線や機器の絶縁性能が低下し、電流が大地を通じて流れる現象。

 ・消防法施行令第22条:防火対象物に関する設置義務を規定した法令。

 ・消防設備士:消防設備の点検整備を行う資格を持つ技術者。

 ・国家検定合格品:安全基準を満たしていると認定された製品。

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