レディミクストコンクリート

レディミクストコンクリート(通称: 生コンクリート、生コン、レミコン)は、
コンクリート製造設備を持つ工場で予め混合されたコンクリートのことで、
品質管理が行き届いた状態で製造され、打設現場に輸送されます。
このコンクリートは、現場での混合作業を省略できるため、効率的で安定した品質の施工を実現できます。
特徴
・工場での製造と品質管理
レディミクストコンクリートは、工場で厳密な品質管理の下で製造されます。
これにより、現場でコンクリートを混合する手間が省かれ、均一な品質が確保されます。
製造時には、セメント、骨材(水、砂、砂利)などが正確に計量され、
混合されるため、現場での品質ばらつきが最小限に抑えられます。
・柔軟な仕様選定
レディミクストコンクリートは、セメントの種類や骨材の種類、粗骨材の最大寸法、アルカリシリカ反応抑制対策など、
様々な仕様を選定することができます。
このため、施工する建物や用途に応じて最適なコンクリートを使用することが可能です。
・多様な種類
レディミクストコンクリートは、以下のようにさまざまな種類に区分されています。
普通コンクリート
軽量コンクリート
舗装コンクリート
高強度コンクリート
これらは、使用目的や必要な強度に応じて選定されます。
例えば、強度が特に重要な建物には高強度コンクリートが使用されることがあります。
・規格と標準化
レディミクストコンクリートの製造は、JISA5308に基づいて行われ、品質や性能が保証されています。
購入者は、コンクリートの品質や強度などを事前に指定することができ、
現場で必要な特性を持つコンクリートを調達することができます。
現場監督として重要なポイント
・品質の確認
現場監督は、レディミクストコンクリートを納入する前に、指定された仕様が確実に守られているかを確認する必要があります。
特に、セメントの種類や骨材の種類、粗骨材の最大寸法など、
事前に協議し決定した項目が適切に反映されているかをチェックします。
・適切なコンクリートの選定
コンクリートの種類(普通コンクリート、軽量コンクリート、高強度コンクリートなど)を
現場の条件や使用目的に応じて選定することが重要です。
レディミクストコンクリートは、用途に合わせて設計された特性を持つため、
現場監督は必要な強度や耐久性を考慮して、適切なコンクリートを選びます。
・供給タイミングと数量の調整
レディミクストコンクリートは、適切なタイミングで現場に届くように
スケジュール管理が必要です。また、打設作業の進行に合わせて、必要な量が不足しないように注意する必要があります。
納品のタイミングや調整に失敗すると、施工が遅れる原因になるため、特に慎重に管理する必要があります。
・輸送中の品質保持
コンクリートが現場に届くまでの間に品質が劣化しないように、適切な輸送方法を確認します。ミキサー車で輸送される際、
コンクリートが固まることなく、現場でそのまま使える状態を保つための管理が求められます。
関連用語
・生コンクリート(生コン):
レディミクストコンクリートと同義で、現場で直接使用するために工場で予め混ぜられたコンクリート。
・JISA5308:
レディミクストコンクリートの品質規格を定めた日本工業規格。
・ミキサー車:
レディミクストコンクリートを工場から現場に運搬するための車両。
現場で使用するためにコンクリートを混ぜ続ける役割を持つ。
・アルカリシリカ反応抑制:
コンクリートの耐久性を向上させるため、アルカリとシリカの反応を抑える方法。
現場管理における重要性
レディミクストコンクリートは、品質の安定性や施工効率の向上に大きく貢献します。
現場監督にとっては、コンクリートの仕様や品質が事前に決まっているため、
打設時のミスを減らすことができ、より迅速に高品質な施工が可能です。
また、コンクリートの選定や納品タイミングの調整が適切に行われていないと、施工遅延や品質の低下を招く可能性があるため、
現場監督は常に計画的に進行状況を把握し、管理を行うことが求められます。