非常電源

非常電源とは、電力供給が通常の方法で行えない状況でも、施設や建物が必要な電力を確保できるようにするための電源装置です。
通常、非常電源は停電や電力供給の中断時に、重要な設備やシステムを稼働させるために使用されます。
具体的には、非常用発電機や蓄電池が該当し、これらは火災報知器、避難誘導灯、緊急通報システム、エレベーターなど、
非常時に必須の機器の動作を支えるために必要不可欠です。
特徴
・非常用発電機:
停電時に動作し、電力を供給する発電機。
ディーゼルエンジンやガスタービンを使うタイプが一般的です。
・蓄電池:
電力を蓄え、停電時に必要な電力を供給するための設備。
特に、短時間で稼働が必要な機器に使用されます。
・無停電電源装置(UPS):
電源の中断を防ぐために、瞬時に電力を供給する装置です。
主にコンピュータやサーバーなどの重要機器に使用されます。
重要ポイント
・安全確保のための設置:
非常電源は、避難誘導灯や火災報知器など、非常時に使用される重要設備の動作を支えるために設置されます。
これらの設備が正常に機能しない場合、生命や財産を守ることができません。
・設置場所と容量の選定:
非常電源は、使用する機器の電力消費量を考慮して、十分な容量のものを選定する必要があります。
また、設置場所はアクセスが容易で、故障時にも迅速に対応できるような場所に設定します。
・定期的な点検とメンテナンス:
非常電源は、普段は稼働していないため、定期的な点検とメンテナンスが欠かせません。
特に燃料の補充やバッテリーのチェックが重要です。
・法規制の遵守:
非常電源の設置には、建築基準法や消防法など、関連する法規制を遵守することが求められます。
適切に設置し、定期的に検査を受けることが義務づけられている場合があります。
関連用語
・停電:
電力供給が中断された状態で、非常電源が稼働する場面です。
・バックアップ電源:
通常の電源が使えないときに代替として動作する電源。
非常電源はこのバックアップ電源として機能します。
・非常用発電機:
停電時に必要な電力を供給する発電機。
通常、ディーゼルエンジンが使われることが多いです。
・無停電電源装置(UPS):
瞬時に電力を供給する装置で、
主にコンピュータやサーバーなどの機器を守ります。
現場監督として重要なポイント
現場監督は、非常電源を適切に設置し、機能を確保する責任があります。
以下のポイントに注意してください:
・設置計画と容量の確認:
非常電源の容量は、施設内の必要電力を満たすように選定し、誤った容量を選んでしまわないように計画します。
・機器の選定と管理:
非常電源の種類(発電機や蓄電池)を施設のニーズに応じて選び、設置します。
さらに、設置後は定期的にメンテナンスを行い、予期せぬトラブルを避けることが重要です。
・法規制の確認と遵守:
非常電源の設置は、建築基準法や消防法に基づく要件を満たす必要があります。
必要な許認可や設置基準を遵守することが求められます。
現場管理における重要性
非常電源は、停電や緊急事態時の生命安全確保に直結するため、現場監督としてはその機能を確実に維持することが重要です。
非常電源が機能しない場合、避難誘導灯が点灯しない、火災報知器が鳴らない、エレベーターが動作しないなど、
重大な事態を招く可能性があります。
定期的な点検とメンテナンスに加え、非常電源の設置場所や使用状況の把握も欠かせません。