仕様書

特徴
・仕様書とは、建設プロジェクトにおいて、
設計図だけでは伝えきれない具体的な工事内容や材料の詳細、
品質基準、施工方法などを記載した文書です。
・設計図と対をなす重要な書類であり、
工事現場でのあらゆる判断や施工の基準となります。
・工事の発注者と施工者との間で取り交わされる契約内容を
補足・明確化する役割を担います。
現場監督としての重要ポイント
・図面と仕様書の整合性確認
設計図に描かれた内容と仕様書に記載された材料や施工方法が
矛盾していないかを確認します。
矛盾があれば、早期に設計者や上司と調整し、解決する必要があります。
・工事進行中のトラブル防止
仕様書を正確に理解することで、
施工不良や材料選定ミスを未然に防ぐことができます。
作業指示を出す際の根拠にもなるため、
作業員とのやり取りをスムーズにします。
・コスト管理との関連性
仕様書に記載された材料や工法がコストに影響するため、
経費管理にも直結します。
見積書との整合性を確認し、必要であれば調整を行います。
・関係者への正確な説明
元請け、下請け、職人、発注者などへの説明の際、
仕様書をもとに具体的で明確な指示を行えます。
曖昧な指示を防ぎ、全員が同じ目標を共有できます。
・仕様書の種類
一般仕様書:工事全般に共通する基準や規定を記載。
特記仕様書:特定のプロジェクトにおける特別な仕様や条件を記載。
関連用語
・設計図書:仕様書と設計図をまとめた総称。
・施工基準:施工の際の基準となる規定。
・品質管理:仕様書で規定された品質を確保するための活動。
現場管理における重要性
・全体の統一性を保つ
仕様書を正しく活用することで、施工の品質や工程に
統一性を持たせることができます。
・法令遵守の確認
仕様書には建築基準法や各種法令に基づいた内容が含まれるため、
法令違反のリスクを回避するための重要な資料となります。
・トラブルのエビデンス
工事中のトラブル時に、仕様書が証拠資料として活用されることがあります。
内容を理解しておくことで、不当な指摘を受けにくくなります。