給水方式

給水方式とは、建物に水を供給するための方法や仕組みを指します。
建築物に適切に水を供給するためには、建物の規模や用途、
地域の条件に応じた給水方式を選定することが重要です。
給水方式には主に直結給水方式と受水槽方式があります。
それぞれに特徴があり、適切な選択が建物の利便性や維持管理に影響します。
特徴
1. 直結給水方式
水道本管から直接建物内に給水する方式。
中小規模の建物でよく採用されます。
特徴: ポンプが不要なため、設備がシンプルで衛生的。
制約: 高層階の水圧不足に対応するため、
二次加圧装置が必要な場合があります。
2. 受水槽方式
一旦受水槽に水を貯めてからポンプで供給する方式。
主に中高層建築物や大規模施設で採用されます。
特徴: 安定した水供給が可能で、一時的な断水にも対応。
制約: 受水槽の清掃や点検が必要で、維持管理コストがかかります。
重要ポイント
・建物の用途や規模に応じた選定
直結給水方式は簡便ですが、
大規模施設や高層建築では受水槽方式が適しています。
設計段階での適切な選定が重要です。
・維持管理と衛生管理
受水槽方式では、定期的な清掃と水質検査が義務付けられています。
これを怠ると、衛生面で問題が発生します。
関連用語
・二次加圧装置: 直結給水方式で高層階に水を供給するためのポンプ設備。
・揚水ポンプ: 受水槽方式で、水を建物内へ供給するためのポンプ。
・水道本管: 給水方式の基盤となる公道の水道管。
現場管理における重要性
給水方式の選定・設置は、設計段階から慎重に行う必要があります。
また、施工段階での設備設置状況の確認や試運転が重要です。
直結給水方式の場合は、水圧試験や水道局の検査をクリアすることが求められます。
受水槽方式の場合は、清掃や維持管理計画を立てることが必要です。