**換気回数**は、1時間あたりに室内の空気が何回入れ替わるかを示す指標です。
主に建築物の設計や設備計画で使用され、快適で健康的な室内環境を維持するために
欠かせない要素です。単位は「回/時」で表され、　建物の用途や規模に応じて
必要な換気回数が異なります。

特徴
　・空気の循環を数値化
　　換気回数は、室内空気の入れ替え効率を具体的に表した数値で、
　　適切な室内環境を保つための目安となります。

　・建物の用途に応じた基準
　　病院や飲食店などの施設では、高い換気回数が求められる一方、
　　住宅では比較的低い回数で十分な場合があります。

　・換気計画の根幹
　　換気回数は、換気設備を設計する際の重要な基準として活用されます。

　・法令に基づいた基準
　　建築基準法や労働安全衛生法などで、
　　用途ごとに適切な換気回数が定められています。

現場監督としての重要ポイント
　・適切な換気設備の選定
　　建物の用途や設計に応じた換気設備を選定し、
　　必要な換気回数を確保することが求められます。

　・施工精度の確認
　　ダクトや換気扇の設置が設計通りに行われているか、
　　施工後の性能試験で換気回数を確認することが重要です。

　・法令遵守
　　建築基準法などで定められた最低換気回数を満たすよう管理する必要があります。
　　特に特定用途施設では、規定に違反すると罰則を受ける可能性があります。

　・維持管理の指導
　　施設の使用者に対し、定期的なメンテナンスやフィルター清掃の必要性を伝え、
　　性能を維持するための方法を指導しましょう。

　・工事中の配慮
　　工事中の作業環境でも、
　　適切な換気回数を確保することが作業員の健康管理に直結します。

現場管理における重要性
　換気回数の確保は、快適な室内環境を維持するだけでなく、
　健康被害を防止する重要な役割を果たします。適切に換気が行われないと、
　湿気や汚染物質が室内に蓄積し、
　シックハウス症候群や結露による建物の劣化の原因になります。
　現場監督としては、設計・施工から完成後の管理に至るまで、
　換気回数を適切に管理することが建物の品質維持に直結します。

関連用語
　・換気設備：換気を行うための装置や仕組み。換気扇やダクトなどが含まれる。

　・自然換気：外気の流れを利用して室内空気を入れ替える方法。

　・機械換気：換気扇などの機械を使って強制的に空気を入れ替える方法。

　・第1種換気：給気と排気を機械で行う方式。

　・第3種換気：排気のみ機械で行い、給気は自然に行う方式。

　・建築基準法：換気回数などの基準を定めた法律。